コーヒー豆は微粉(びふん)が出ると困る?
ドリップコーヒーを勉強していくと「コーヒー豆の微粉(びふん)は取り除くべき」という話を耳にするようになります。
「え!コーヒー豆の微粉ってなに?」
・・・という言葉が聞こえてきそうですね。
なので、ちょっとだけご説明しましょう。
コーヒー豆の「微粉」というのは、コーヒー豆をミルで挽いた時に必ず出てしまうパウダー状になった粉のことですね。
つまり、コーヒー豆をミルで挽いたときに、「コーヒー豆の粉塵」みたいなものが必ず混じってしまうわけです。
たとえば、コーヒー豆を「中挽き」の目盛りで挽いた場合には、文字通り「中くらいの粗さ」のコーヒーの粒が出てきます。
その大きさを、仮に「グラニュー糖くらいの粒の大きさ」としてみましょう。
そのグラニュー糖大のコーヒー豆の粒々の中に、パウダー状になったコーヒー豆がたくさん混じってしまうのです。
これは、コーヒーミルのクォリティが低いほど、出やすいと覚えておきましょう。
特に、スクリュータイプのミルの場合なんて酷いですよ。
ところで、コーヒー豆に微粉が混じると、一体ナニがいけないのでしょうか?
コーヒー豆の微粉(びふん)の問題点とは?
ひと言で言えば、コーヒー豆の粉の中に「微粉」が混じることによって、コーヒーの味が安定しなくなります。
これは、微粉によって、コーヒー特有の嫌味や雑味が出やすくなるためです。
なぜ、微粉によって嫌味や雑味が出やすくなるのかというと・・・
これは、「コーヒー豆の粒の粗さとコーヒーの味」の関係を考えると分かりやすいです。
たとえば、コーヒー豆の「粗びき」と「細挽き」で考えて見ましょう。
まず、コーヒー豆の「粗挽き」と「細挽き」の粉を
- 同じお湯の温度
- 同じ抽出時間
- 同じ抽出方法
・・・で淹れた場合、それぞれの「味の違い」は非常に大きくなります。
- 粗挽きのコーヒー豆・・・コーヒーの味がライトで、嫌味・雑味が出にくい
- 細挽きのコーヒー豆・・・コーヒーの味が濃厚で、嫌味・雑味が出やすい
違いが出る理由は、お湯が接触するコーヒー豆の「表面積」がちがうからです。
つまり、粗挽きよりも、細挽きの方が、嫌味や雑味が出やすいわけです。
ただし、これは粗挽きよりも細挽きの方がおいしいと言う話ではありません。
コーヒー豆の粒の大きさには、それに見合ったお湯の温度や抽出時間があるということです。
では、そんな粗挽きと細挽きのコーヒー豆を、一緒に混ぜて使うとどうなるでしょうか?
お湯の温度も、抽出時間も、入れ方も一種類しかできないので、必然的にどちらかに合わせる必要が出てきます。
たとえば、粗挽きのコーヒー豆用にお湯の温度を設定すれば、細挽きのコーヒー豆からは嫌味や雑味が出てしまいます。
「微粉(びふん)」は、言い換えれば「究極の細挽きコーヒー豆」のことです。
なので、それが混じるということは、中挽きで淹れても、粗挽きで淹れても、嫌味・雑味が出てしまうのです。
だから、ある程度コーヒーを淹れるのに慣れてくると「微粉を取り除いて、もっと美味しく淹れよう!」となるわけです。
コーヒー豆の微粉(びふん)の取り除き方
では、コーヒー豆の「微粉(びふん)の取り除き方」についてご説明しましょう。
方法はいたってカンタンですよ。
まず、いつも通り、ふつうにコーヒー豆を挽きましょう。
そうしたら、挽いたコーヒー豆を「茶漉し」に入れて、それをサササ〜ッと揺らします。
そうすることで、コーヒー豆の微粉を濾してしまえば、粒のそろったコーヒー豆だけが残りますよね。
茶漉しの中に残ったコーヒー豆は、とても均整が取れるようになりますので、コーヒーの味の安定にも繋がります。
ちなみに、コーヒーミルの良し悪しの判断の一つに「挽いたときの微粉の少なさ」というものが挙げられます。
値段の話をすると、数千円の電動コーヒーミルよりも、数万円の電動コーヒーミルの方が、圧倒的に微粉が出る割合は少ないです。
もっと言うと、数十万円もするコーヒーミルの場合、コーヒー豆の一粒一粒が驚くほど均一で、微粉の量も極めて少ないんですね。
もちろん、微粉が少ない方が、コーヒーの味わいが格段に良いことは言うまでもありません。
コーヒー豆の究極の挽き方には、限りなく均一の粒にするということが求められるのです。
あ、でも、最初はほどほどにやる方が良いですよ〜(笑)
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