スペシャルティコーヒーは、消費者目線のコーヒーなの?

コーヒー豆の保存方法 保存容器

スペシャルティコーヒーという言葉をお聞きになった事のある方は、結構いらっしゃると思います。

 

日本では、だいたい2000年頃から、いたる所で「スペシャルティコーヒー」という文字を見るようになったと思います。

 

名前からして「なんだか良さそうなコーヒー豆だ!」という印象を持たれると思いますが、その通りです!

 

一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会という団体があります。

 

そこでは、スペシャルティコーヒーの定義をこういう風に言っています。

 

「スペシャルティコーヒーとは、消費者がおいしいと評価し、満足するコーヒー」

 

つまり、これは、消費者の目線に立った、新しいコーヒー豆の基準と言えると思います。

 

今までのコーヒーの評価というのは、生産者サイドの基準によってきめられていました。

 

たとえば、山の標高、コーヒー豆の大きさ、欠点数の多さなどが、その基準だったんです。

 

もちろん、それらもコーヒー豆の評価をする上では大切だと思いますよ。

 

ところが、驚くべき事実が一つあるのです。

 

ナント、昔の評価基準では、コーヒーを飲んだ時の「味わい」は、まったく対象に入っていなかったのです。

 

「えー!コーヒーの味と、評価って関係なかったの!?」と驚く方は多いことでしょう。

 

でも、事実なんです。

 

それが、今では、スペシャルティコーヒーという基準が設けられたことで、整備されたわけですね。

 

スペシャルティコーヒーはアメリカで始まった?

 

スペシャルティコーヒーの一番最初の始まりは、アメリカでした。

 

評価基準が曖昧なコーヒー豆に対して、以下のような動きが起きたのです。

 

「高品質のコーヒー豆をキチンと評価していくためには、カッピング(小さなカップによるテイスティング)した時の『味わい」」を重視すべきだ。」・・・と。

 

そして1978年、世界コーヒー会議がフランスで開催され、そこで、アメリカのクナッセン女史によって「スペシャルティコーヒー」という言葉が初めて使われたんですね。

スペシャルティコーヒーのカッピング評価10項目とは?

スペシャルティコーヒーは、その後、ドンドン大きな広がりを見せて行きました。

 

1982年には、アメリカのカリフォルニア州で「アメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)」が発足されました。

 

その後、次々と様々なコーヒー生産国で「スペシャルティコーヒー協会」は、生まれていきます。

 

1991年にはブラジル、1993年にはコスタリカ、1998年にはヨーロッパ・・・

 

日本のスペシャルティコーヒー協会ができたのは、2003年のことです。

 

ちなみに、日本スペシャルティコーヒー協会のことを「SCAJ」と言います。

 

コーヒーのカッピング(テイスティング)は、アメリカのSCAAの基準で、カッピングジャッジと呼ばれる有資格者の審査員によって行われます。

 

カッピング評価は10項目あり、その中で、スペシャルティコーヒーは、合計点が80点以上必要です。

 

つまり、非常に厳選されているわけです。

 

その下の評価となるプレミアムコーヒーで60〜79点、その下のスタンダードコーヒー(コマーシャルコーヒー)だと50〜59点となります。

 

残りの約40%のコーヒー豆は、「輸出規格外品」となり、生産国の中で消費されていくわけです。

 

コーヒー豆のカッピング評価の10項目は以下のようになります。

 

カッピング評価の10項目

  1. 【フレグランス・アロマ】・・・お湯を注ぐ前と後の香り
  2. 【フレーバー】・・・コーヒーの風味の印象を食べ物などに例えて表現する
  3. 【酸味】・・・爽やかで繊細な酸味のレベル
  4. 【ボディ】・・・口当たり、口の中に残るコク
  5. 【後味】・・・口、または鼻腔に残るコーヒーの味わい
  6. 【甘さ】・・・コーヒー特有の甘さがあるかどうか
  7. 【均一性】・・・5杯行うカッピングの均一性
  8. 【バランス】・・・フレーバー、酸味、ボディのバランス
  9. 【クリーンカップ】・・・コーヒーのクリーンさ
  10. 【総合点】・・・全体を通しての感想

スペシャルティコーヒーはオークション形式で厳選されている?

実は、スペシャルティコーヒーが画期的だと言われたのは評価基準だけではありません。

 

コーヒー豆のオークション形式という、今までにない流通システムが取り入れられたのも、大きなポイントとなったのです。

 

1999年には、最大のコーヒー生産国であるブラジルで、COE(カップ・オブ・エクセレンスという国際品評会が開催されました。

 

その国際品評会では、コーヒー生産者がこぞって自慢の豆を持ち寄り、厳しい審査を受けて入賞を果たすと、COEの称号があたえられます。

 

その称号のついたコーヒー豆は、国際インターネットオークションにかけられ、高値で取引きされるのです。

 

それまでのコーヒー豆は、アメリカのニューヨークの相場価格で、値段が決められてました。

 

そのため、どれだけ生産者が良質なコーヒー豆を出しても、相場が下がれば収入が減ります。

 

だから、良質なコーヒー豆を継続して生産し続けることが、とても難しかったんですね。

 

それが、COEのオークションができたことで「高品質なコーヒー豆を生産すれば、報われる」という状態に変化したわけですから、すばらしいです。

 

しかし・・・

 

そうは言っても、スペシャルティコーヒーの生産は、大変な労力と時間がかかります。

 

そのため、同じ生産者が毎年COEの称号を獲得するのは、至難の業なのです。

 

しかも、COEを獲得できるのは、その生産者が作ったコーヒー豆のほんの一部でしかありません。

 

つまり、スペシャルティコーヒーの生産者が作るコーヒー豆が、すべてスペシャルティコーヒーというわけではないのです。

 

それほど、希少性が高いものなんですね。

 

もしも、あなたがスペシャルティコーヒーに出逢うことがあったなら、迷わず購入することをおススメします。

 

ちなみに、私が見つけたスペシャルティコーヒーはこちらにあります。

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