ペーパードリップの種類 カリタについて
カリタは現在、日本で最も有名なペーパードリップのメーカーの一つと言えるでしょう。
意外に思われる方もいらっしゃいますが、カリタはれっきとした日本の会社です。
カリタという会社の歴史は、今から半世紀以上前の1958年にまでさかのぼります。
コーヒーメーカーとしての設立は東京ですが、時は流れて現在は横浜に本拠地を構える企業です。
カリタは、メリタが日本に入ってきた時、もっと使い勝手の良いドリッパーができないかといろいろと研究したんですね。
ちなみに、カリタを漢字で書く際は「刈田(かりた)」だそうです。
そして、この漢字の偏と旁を離すと、「メ リ 田」。え?メ・・・メリタなの?
いえいえ、そこから「カリタ」となるんですね(笑)
あ、でも、実のところ、ドイツ語のKaffee(コーヒー)と、Filter(フィルター)を合体させて、Kalita(カリタ)となったという話もあります。
う〜ん、どちらが本当なのか?おっと!話を戻して・・・
カリタの歴史とコーヒー抽出の考え方
カリタは、メリタの空気抜きがカンタンになるように複数穴(三つ穴)に改良したわけですね。
これは、「一つ穴」のメリタドリッパーの欠点である「目詰まり」を解消するためと言われています。
そして、もう一つはコーヒーの抽出に対する考え方の違いです。
メリタの場合は、「コーヒー豆をお湯に浸け込んで抽出する」という考え方です。
なので、お湯の注ぎ方も何回も分けたりしません。一気に注ぐわけですね。
一方、カリタの場合は、「お湯をコーヒー豆に浸透・通過させて抽出する」という考え方です。
なので、お湯の注ぎ方は、数回に分けてという形になります。
実際、カリタでコーヒーを抽出すると、明らかにメリタよりお湯が落ちていくスピードが速いです。
このカリタのペーパードリッパーの構造によって、当時の日本人の嗜好に合った「爽やかなコーヒー」が出来上がったわけですね。
日本のコーヒーの一時代を築いたのが、カリタのペーパードリッパーと言えるでしょう。
ただ、最近は日本人の嗜好も、ドンドンと変化してきましたね。
結果的に、苦くてコクのあるコーヒーを好む方も多くなり、またそういうコーヒーも増えました。
ペーパードリッパーは、こうやってさらに進化していくと言えるでしょう。
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