コーヒー豆は、自家焙煎のお店の煎りたてが一番おいしい?
「おいしいコーヒーを自宅で淹れるためには、コーヒー豆は自家焙煎のお店で煎りたてを買うのが一番ですよね!?」
・・・という質問をいただくことがあります。
コーヒー豆は、新鮮なほどおいしいというのは、コーヒー好きの方にとっては、今や「常識」とも言えるかも知れません。
「新鮮=おいしい」
この響きって、美味しいもの好きにとっては、かなり魅力的です。
お米でも、穀物でも、野菜や果物でも・・・
ありとあらゆる食べ物は、新鮮であるほどおいしいという認識がありますよね。
新米、新そばなんていう言葉もそうです。
そういう意味でも、新鮮さにこだわることは、私たちの感覚に染みついていることと言えるでしょう。
さらに、これだけ世の中に古いコーヒー豆が売られている状況であれば、「一日でも新鮮なコーヒー豆が欲しい!」となってしまいますよね?
でも、コーヒー豆に限っては「煎りたて=おいしい」とは、一概に言えない部分があるのです。
では、その点について、コーヒー豆の自家焙煎のお店の話から、ひも解いていきましょう。
コーヒー豆の自家焙煎のお店では煎りたては「使わない」?
驚かれるかも知れませんが実は・・・
自家焙煎のコーヒーショップでは、煎りたてのコーヒー豆は使いません。
(もちろん、その意味が分かるお店であることが前提ですが・・・)
例えば、コーヒー豆の自家焙煎のお店でも、その場でドリップやエスプレッソなどのコーヒーが飲めるお店ってありますよね?
そのような自家焙煎のお店で出されるコーヒーは、「煎りたての豆」を使用しないのです。
なぜでしょうか?
もちろん、ケチっているわけではありませんよ(笑)
自家焙煎のお店なのに、煎りたてのコーヒー豆を使用しないのには「ある理由」が存在するのです。
実は、焙煎してすぐのコーヒー豆でコーヒーを淹れると、味がツンツンしているというか、刺々しいの感じになってしまいます。
「味が落ち着いていない」
・・・というのは、とても良く使う表現です。
これは、コーヒー豆を焙煎した時に起こる特有の現象で、コーヒー豆の特徴とも言えます。
この内容を理解するためには、コーヒー豆を拡大して見るのが一番分かりやすいです。
ご説明しましょう。
コーヒー豆は「多孔質」といって、顕微鏡でのぞくと小さな穴がたくさん空いている状態になっています。
分かりやすく言うと「炭」にとても良く似た構造をしているわけです。
コーヒー豆に無数に空いている穴は、いわばミクロの「小部屋」のようなもの。
焙煎したばかりのコーヒー豆には、ミクロの小部屋にガス(二酸化炭素)が思いっきり充満している状態です。
そこへコーヒーを抽出するためのお湯が注がれると、溜まっていたガスが一気に吹き出てきます。
もちろん、この泡はコーヒー豆の「新鮮さの証」ではあります。
ところが、あまりにも激しく泡が出過ぎてしまうと、コーヒーの抽出効率が悪くなってしまうのです。
そのため、コーヒーの味が落ち着かなくなってしまうわけですね。
コーヒー豆の本当の飲み頃は「煎りたて」から2〜3日後
じゃあ、コーヒー豆の飲み頃は、いつ頃なのでしょうか?
結論から言えば、だいたい焙煎してから「2〜3日後」くらいが落ち着いて、ちょうど良い「飲み頃」と言えます。
良質な自家焙煎コーヒーショップの場合、その点にもしっかりと考慮して、飲み頃のコーヒー豆を出してくれますよ。
ただし、まだまだ日本のコーヒー豆事情としては、「古くて飲めない」という店が多いのが現状です。
そのため、意識すべきは、新鮮なコーヒー豆であることに違いはありません。
ただ、自家焙煎のコーヒー店で飲み頃のコーヒー豆が欲しい場合、2〜3日後のものが、必ずしも出ているとは限らないわけです。
ですから、お店で教えてもらった焙煎日を確認して、だいたい2〜3日後になるように自分で調整すると良いでしょう。
あ、ちなみに、僕が使ってる珈琲きゃろっと というお店なら、キチンと「飲み頃のコーヒー豆」を届けてくれますよ。
コーヒー豆の焙煎チャンピオンのお店なので、興味のある方は覗いてみてくださいね^^
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